長襦袢をほどいてリメイク
洗って縮んだ(縮ませた)絹の長襦袢。
ほどいてパーツに分けて、嘘つき襦袢の替袖と裾除けを作りたいと思います。
まずは解体、ドキドキしますね!
![nagajuban](https://i0.wp.com/kimonoyukiwa.com/wp-content/uploads/2020/04/IMG_8355.jpeg?resize=205%2C300&ssl=1)
はじめに袖をとります。
袖付け部分をほどくだけですが、無双袖(表と裏の二重になっている袖)なので
裏からほどきはじめます。
![](https://i0.wp.com/kimonoyukiwa.com/wp-content/uploads/2020/04/IMG_8386.jpeg?resize=314%2C227&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/kimonoyukiwa.com/wp-content/uploads/2020/04/IMG_8391.jpeg?resize=322%2C396&ssl=1)
矢印の縫い始め部分は返し針や留めで
簡単にはとれかもしれないので注意です!
裏袖の縫代は、見頃側の袖付けにくけてあります。
「くける」というのは、布の間を等間隔で針を行ったり来たりさせて
2枚の布をとめつける縫い方です。
表から見ると縫い目が見えません。
![](https://i0.wp.com/kimonoyukiwa.com/wp-content/uploads/2020/04/IMG_8450.jpeg?resize=315%2C214&ssl=1)
和裁は縫い目が見えないように始末してあるのが基本です。
縫い目が目立たないようにするのと
縫い目が擦れていたまないようにするのが目的で、
キセをかけて縫い目を隠したり、
(縫い目は2ミリくらい内側に隠れています。これがキセです)
毛抜き合わせ(毛抜きの先端のように布の折り目が同寸になるように合わせる)にして
その折山より内側をくけたりします。
洋裁では、縫い目はアイロンでしっかり割ってあります。
縫い目がはっきり見えます。
さて長襦袢ほどきに戻ります。
くけてある部分は、縫い目の糸を切れば、簡単にす〜っと抜けます。
でも!
袖と見頃を縫いつける部分の始まり(身八つ口の上) は返し針がしてあったり、
力が入ったときに縫い目がほどけないように”留め”がしてあったりするので
無理に引っ張らず、糸切りハサミで慎重に切ると良いです。
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裏袖のくけがとれました
裏袖の縫代をくけた糸をほどくと、袖付けの縫い目が見えてきます。
(まち針は縫代を押さえるのに使っています)
この縫い目は、表袖を見頃に並縫い(普通の運針)で縫い付けた針目です。
身八つ口の上の縫い始め3cmくらいと袖山(ピンクの矢印)は、
返し縫いがしてあるので簡単にはほどけません。
じっくりよく見て、生地を痛めないように糸だけ切ります。
![](https://i0.wp.com/kimonoyukiwa.com/wp-content/uploads/2020/04/IMG_8400.jpeg?resize=300%2C219&ssl=1)
袖がとれました。
もう片方も同じようにとります。
襟もとります。
同じように裏側から、くけてある糸を切ってとります。
![](https://i0.wp.com/kimonoyukiwa.com/wp-content/uploads/2020/04/IMG_8410.jpeg?resize=308%2C231&ssl=1)
それから見頃につけてある並縫い部分の糸をほどきます。
襟肩明き、襟下がり、襟先部分は返し縫いがしてありますので
気をつけてほどきます。
縫代が重なって布が厚くなっているので、
くけた糸のようにす〜っとは抜けません。
裾除けを作るなら、裾除け分の丈が取れれば、襟先部分をほどくだけでも大丈夫です。
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裾除けの丈に必要なのは、くるぶしから下腹〜おへそくらいまでの長さです。
(身長152cmの私で80〜85cmくらい)
ウエスト部分には晒木綿(今はこれでマスクも作っています) をつけるので、
多少長さが足りなくても、晒の幅を広くすれば大丈夫です。
裾除けには、長襦袢の下半分を全部使います。
見頃から替袖を作る場合は、襟を全部ほどきます。
下襟、脇縫い、内揚げも順番にほどく必要があります。
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袖と襟をほどいた長襦袢。
かなりさっぱりしました!
![](https://i0.wp.com/kimonoyukiwa.com/wp-content/uploads/2020/04/IMG_8447.jpeg?resize=181%2C300&ssl=1)
替袖、裾除けの作り方はまた後日に。