着物パーソナルカラー診断*紫色

雨に濡れた紫陽花がきれいな季節ですね。
我が家では薄い赤紫色のアナベルが咲いています。
小さな花びらが集まって咲く姿がとても上品で可愛いです。

今回は着物パーソナルカラー診断に使用するドレープの中から
紫系の色のドレープをご紹介します。

紫は古代からもっとも高貴な色とされてきました。
日本では、位階制度の始まった当初から高位の冠や衣類に用いられ、
西洋では「皇帝の色」とされました。

紫の色を採取できる材料が希少だったせいかもしれません。
日本なら、紫草の根っこ=紫根(しこん)
西洋なら、貝の分泌液

それらからとれるわずかな色素を使った染色です。
紫根染めの産地は岩手県の南部紫根染め、
貝の分泌液による染色は、地中海の貝紫が有名です。

紫は高貴なイメージで、上品さや大人っぽさ、
エレガントな女性らしさを感じさせます。

春・古代紫      夏・藤色       秋・葡萄色     冬・杜若

色の出方はデバイスによって異なりますので、実際の色とは違って見えます。
ご了承くださいm(._.)m

春の色:古代紫(こだいむらさき)
濃い紫。着物ドレープの中では暗い色。
明るさは低〜中程度、色味は中くらい。

紫は赤と青を混ぜた色。
どちらかというとイエローベースの方には似合いにくい色です。

暗い色の多い紫の中で、明るめでクリアな紫は、
春の方のお肌になじみやすく、ハリも感じさせる色です。
お似合いにならない場合は色ばかりが主張して、上品な印象にはなりません。

夏の色:藤色(ふじいろ)
薄い紫色。藤の花の色。

明るさは中程度、色味も中程度です。

この色がお似合いの場合は、お顔色が白く透明感がでて見え、
すっきり上品な印象になります。
逆の場合には、お顔色が白く抜けて具合が悪そうに見えたり、
寂しく見えたりします。

秋の色:葡萄色(えびいろ)
赤みのある深い紫色。
明るさは低〜中程度、はっきりした色ですが濁りがあります。

お似合いの方は、お肌がマットでなめらかに見え、
輪郭線が引き締まり小顔に見えます。
お似合いでない場合は、頬に赤みがのって垢抜けない印象になったり
シワや色素が濃く見えることがあります。

冬の色:杜若(かきつばた)
杜若の花のような色。一般的にはマゼンタと呼ばれる色に近い色です。
明るさは中程度、鮮やかで華やかな色です。

お似合いの方は、色の鮮やかさに負けず、色白が引き立ち
印象的な雰囲気になります。
反対の場合は、お顔がギラギラしたり、色ばかりが目立ったりします。

気になる色はありましたか?
紫と呼ばれる色は範囲がとても広く、
好き嫌いがはっきり分かれる色とも言えます。

暗く濁った紫色は、顔色を暗く、シワやシミを目立たせてしまい
とても老けて見えることがありますのでご注意くださいね。

日本では、高価な紫根染めの代わりに
藍と蘇芳(赤色の色素)との重ね染めによる紫も生まれ、
似紫(にせむらさき)と呼ばれました。
偽物がでるほど、人気のある色だったのですね。

パーソナルカラー診断はお肌や髪、瞳の色やお持ちの雰囲気から、その方にお似合いの色を診断します。
実際にドレープを当ててみると、より素敵に見える色がはっきりと分かりますよ。

着物パーソナルカラー診断は着物と同じ正絹のドレープを使用するので
着物のイメージの色がつかみやすくなります。

ゆき和の着物パーソナルカラー診断では、ただの4シーズン分類でのお伝えはしません。
色彩についてもじっくり学びました。
色彩検定1級、パーソナルカラー検定モジュール3(最上級)の知識を生かし
ご自身でお買い物をするときにも、きちんと色の見極めができるよう
色の明るさや、鮮やかさ、濁りの程度といった色の特徴をしっかりとお伝えします!