初心者でも簡単!嘘つき替袖の作り方(2)
長襦袢の無双袖、新しく仕立てるのであれば、先に袖幅(袖付け側と袖口側) を縫ってから袖底を縫います。
でも、仕立て上がっている袖を嘘つき襦袢の替袖にお直しする場合、
家庭でするなら、ほどく前に縫えるところを縫ってしまうのが良いと思います!
今どこを縫っているのか?とか、縫代を倒す方向はどちら?といったことが分かりやすいです。
興味のある方はこちらをご覧くださいね。
長襦袢のほどき方→長襦袢をほどいてリメイク
嘘つき替袖の作り方、袖をひっくり返して縫代を出すまでは
→初心者でも簡単!嘘つき替袖の作り方(1)
袖丈を長くする
今ある袖底の縫い目はそのままにして、長くしたい寸法分、縫代側を並縫いします。
今の袖丈より1.5cm長くしたいので、
矢印の位置(ピンクの点線:今の縫い目より1.5cm分、縫代側)を縫います。
写真は右袖です。(左袖は画像が左右反転します)
右が袖口側、左が袖付けです。
端から端まで、縫代は今と同じ方向に倒したまま並縫いします。
両端は2cmくらい返し縫いします。
*袖幅も広げる場合は袖底の縫代を途中まで縫って、針を休ませておきます!
ピンクの点線、赤い矢印のあたり(袖付け側縫い代の3倍分くらい)まで、
縫ってひと針返しておきます。
*布が4枚重なっているので厚く、縫代も一緒に縫うので更に厚くなっています!
厚いところを縫うときには、待ち針を立てて縫います。
そうしないと縫い目がずれてしまいます。
縫代がしっかり倒れるように返し縫いします。
これで袖丈を長くすることができました。
縫い目にコテかアイロンをかけて、2〜3ミリのキセをかけ表に返せば出来上がりです♪
袖幅を広げる場合
袖幅も広げる場合は、袖底は最後まで縫いません。
続きは、袖付け側縫い代の幅を出してから縫います。
袖口側は端から縫いますが、袖付け側は、縫代の3倍くらいを縫い残して、ひと針返しておきます。
(ひと針返してあると、他の部分を縫っているときに、縫い目ががばっと開かず、布が扱いやすいです。玉留めしておいても良いです。)
袖底を途中まで縫って針を休めておくのは、
袖底の縫い代の輪の部分をひっくり返すためです。
ひっくり返すと、袖幅を出す縫代が出てきます。
袖底を端まで縫ってしまうと、ひっくり返らないので注意です。
ちなみに袖底の縫代、裁ち目の布2枚は後袖、
その間に挟まって輪でつながっている2枚は前袖になります。
袖幅を出して縫う
袖幅を出します。
袖付け側の縫代で幅を出してから、袖底の続きを縫います。
1cm幅を広げたいので、今の袖付けの縫い目より、縫い代側を並縫いします。
(ピンクのライン)
縫えたら、赤い矢印のところから手を入れて、前袖の袖底縫い代(赤い丸で囲んだ部分) を
そっと引っ張り出します。
完全な袖の形には引っ張り出せません。
このような形に引き出せるので、平らに置いて整えて、
縫代側に新しい袖幅を縫います。両端は返し縫いします。
後袖、前袖とも縫えたら、今までの縫い目をほどき、コテかアイロンをかけ2ミリのキセをかけます。
表からもキセを整えます。
袖付けも袖幅で折って、コテかアイロンをかけて落ち着かせます。
袖底の続きを縫う
後袖のキセ山、前袖のキセ山を合わせ、前袖の縫代を後袖縫代で挟みます。
縫代を元のように戻して、縫い残してある袖底の続きを縫います。
並縫いします。端は返し縫いをします。
布が厚くなっているので、待ち針のところは、待ち針を立てて縫います。
縫えたらコテかアイロンでキセをかけます。
縫代の角を持って表に返すときれいに返せます。
袖底の縫代が落ち着くように、簡単にしつけをかけておくと良いですね♪
通常、絹物のしつけは三目落とし、木綿は二目落としです。
だけど、袖底は布が厚くて針が通りにくいし、
自分のものなので簡単に二目落としで落ち着かせています。
袖付けの口が空いているところは、本ぐけで綴じます。
出来上がりました!
以前の折山のスジが残っています。素人仕事ですのでスジまでは落とせません。
しかも歪んでいます。でも使えるから良しとします^^
汚れている方を袖付け側にしてマジックテープ等をつけます。
袖口側は、着た時にチラッと見えるのできれいな方を使うと良いですよ♫
裾回しはまた次回です。