大袖・小袖の違いとは?
大袖と小袖、どこがどう違うのでしょう。
大半の方が、疑問に思いつつも
”袖が短いのが小袖、振袖のように袖が長いのが大袖”
ととらえている様子。
でも真実は、
大袖:袖口が広い(袖口から袖底まで開いている)
小袖:袖口が狭い(腕が通る分の袖口は開いているけれど、そこから下は縫われている)
平安貴族が着ていた、束帯や十二単などの装束。
袖口は縫われておらず、袖山から袖底まで、広く開いています。
現代の婚礼衣装。
白無垢の袖は、袖口に赤いふき部分が見えます。
ここだけが小さく開いていて
袖口から下は、たもとに向かって縫いとじてあります。
小袖というのは、短い袖でも振袖でも袖の長さには関係なく、
袖口が小さいもののことを指すのです。
現代の着物も言ってみれば小袖です。
小袖と着物、どう違うのですか? も、よく聞かれることです。
どちらも形態は同じ。
でも”小袖”は江戸時代までの呼び方で
明治時代に入ってからは”着物”と呼ぶのが慣例になっています。
ついでに広袖とは?というと巾の広い袖。
能装束で見られる長絹は、大袖であり、広袖です。